日本人として国内で初めて新型肺炎感染が確認された奈良県在住のバス運転手について、県は29日、男性が運転する中国・武漢市からのツアー客を乗せたバスが、成田空港と関西空港を利用していたほか、奈良公園(奈良市)にも立ち寄っていたことを明らかにした。
 県が同日午前に開催した新型コロナウイルス感染症対策本部会議で公表した。
 厚生労働省などによると、男性は今月8~11日と12~16日の2回にわたり、武漢市からのツアー客計60人を乗せて東京―大阪間を運転。途中で複数の観光地や宿泊先に立ち寄っていた。
 奈良県によると、1回目は8日に大阪を出発し、東京へ向かった。2回目は12日に成田を出発後、各地を移動。16日に奈良公園へ1時間ほど立ち寄った後、関空へ到着したという。
 一方、山梨県によると、男性はツアーの行程で1回目は9日、2回目は12日に同県で宿泊。翌10日と13日にそれぞれ複数の観光地を巡った。1カ所の滞在時間は30分程度だった。19日にも中国・大連市からの客を乗せて山梨県を訪れ、宿泊したという。
 男性は、2回目の行程中の14日にせきなどの症状が出て、関空到着翌日の17日に医療機関を受診したが、肺炎と診断されなかった。症状が悪化したため25日に再度受診し、検査の結果、新型肺炎と判明して入院した。ツアー客らは既に日本を出国している。 (C)時事通信社