【ベルリン時事】世界保健機関(WHO)は29日、肺炎を引き起こす新型コロナウイルスが「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」に当たるかどうかを判断する緊急委員会を30日に再招集すると発表した。ジュネーブで記者会見したテドロス事務局長は、習近平・中国国家主席を「希有(けう)な指導力がある」と称賛するなど、中国側の対応を評価しつつ、感染拡大に危機感を示した。
 テドロス氏は、感染者の増大と日本など中国国外での人から人への感染発生について「深刻な懸念」だとの認識を表明。先週に2度開いた緊急委では、その時点で人から人への感染が中国に限定されていたことから、緊急事態宣言を見送っていた。
 一方、テドロス氏は、WHOが確認した6065の感染例のうち中国外は「わずか68件と1%で、死者もない」と指摘。これは「中国が経済などを犠牲に対策した成果だ」と述べ、「他国も同程度の決意を示してほしい」などと賛辞を並べた。テドロス氏は28日、北京で習主席と会談し、WHOの専門家チーム派遣などで合意していた。
 記者会見に出席したWHOの専門家によると、感染拡大のピークは見通せない状況が続く。ただ、医療従事者の感染が大きく増えていないなど、良い兆候もあるという。 (C)時事通信社