中国・武漢市を中心に流行する新型肺炎の問題で、日本政府が現地の在留邦人に届けようとした支援食品の受け入れを、中国の税関当局が拒んでいたことが30日、分かった。同国は日本から輸入する一部食品に産地証明書の添付を義務付けているが、証明書がない食品も混在していたためとみられる。
 日本政府は、在留邦人を帰国させるため29日夜に羽田空港を出発したチャーター機の第2便に、約5000個のパックご飯や約1500個のレトルトカレーなどを積み込んだ。しかし、到着した武漢空港で、税関当局に「大量の食料は受け入れられない」と指摘されたという。パックご飯には証明書が添付されていたが、他の食品にはなかったという。
 東京電力福島第1原発事故を受け、中国政府は福島や宮城など10都県の食品輸入を停止。残る37道府県の食品については産地証明書の添付を輸入条件としている。中国政府は事前に、今回の支援食品に関しても特例は設けず、現行ルールを適用すると日本政府に伝えていた。
 日本政府関係者は「日本側の対応の不備で、お粗末だ」と語っている。 (C)時事通信社