京都大の本庶佑特別教授らの研究チームは、がん免疫療法が肺がんの患者に効くかどうかを血液検査で判定する方法を開発したと発表した。論文が30日、米科学誌の電子版に掲載される。
 本庶教授の研究を基にしたがん免疫治療薬オプジーボは、肺がんのほか、大腸がん、胃がんなどでも承認された。しかし、効果があるのは患者の一部で、有効性の判定が課題になっている。
 研究チームは、オプジーボの投与前後に肺がん患者54人の血液を採取し、免疫細胞であるT細胞を調べた。T細胞の活性度に関する四つの指標を組み合わせて分析したところ、副作用で投与を中止した7人を除く47人のうち、9割以上の患者でオプジーボの有効性を正しく判定できたという。
 投与初期に判定できれば、他の治療法との併用を検討できるほか、無効であれば投与をやめることで医療費を削減できる。
 京大の茶本健司特定准教授は、開発した判定法について「現在使われている腫瘍を調べる方法より正答率が高く、患者の負担も小さい」と話した。 (C)時事通信社