中国・武漢市を中心に急増している新型コロナウイルスによる肺炎について、西浦博・北海道大教授は4日、東京都内で記者会見し、現時点で中国の感染者は10万人に上るとの推計を明らかにした。
 西浦教授のチームは、中国や世界での患者報告やチャーター機で帰国した邦人のデータなどを基に、コンピューターで流行状況を推計した。
 推計によると、一般的な潜伏期は5日間。平均すると1人の患者が潜伏期間中に1人、発症後に1人に感染させているとした。
 また、感染者の半数は最後まで症状が表れない「無症候性感染」の可能性を指摘。無症候性の場合でも他人に感染させるかは分からないという。
 感染者全体の死亡率は現時点で0.3~0.6%と推計。重症急性呼吸器症候群(SARS)の約10%と比べると大幅に低いが、季節性インフルエンザの10倍以上となる。死亡や重症化の危険性は健康な人では低いものの、持病のある人らには危険性がある。
 西浦教授は「世界的な流行に備え、どういった人に危険があるのかを特定して感染と重症化を抑える対策を取る必要がある」と話した。 (C)時事通信社