【北京時事】中国湖北省武漢市で発生した新型コロナウイルスによる肺炎は4日、感染者が2万人を突破し、死者も400人を超えた。危機感を強める共産党指導部は自らの対応に「欠点と不足」を認める異例の「反省」を表明。地方幹部の大量処分で国民の批判をかわそうとする従来の姿勢から踏み出し、総力戦で感染拡大を封じ込める方針だ。
 4日付の党機関紙・人民日報によると、党政治局常務委員会は3日の会議で、「今回の疫病はわが国の統治システムと能力を試しており、経験を総括し、教訓をくみ取らなければならない」と強調。さらに「明らかになった欠点や不足への対処能力を高める」ことを確認した。
 会議を主宰した習近平総書記(国家主席)は「直接の責任者だけではなく、主要な指導者の責任も問う」と、居並ぶ幹部に覚悟を迫った。
 これまで、問責の動きは地方に限られていた。武漢市に隣接する黄岡市で、病院に収容されている感染者数を把握していなかった衛生当局幹部ら337人が処分されるなど、各地で党や政府の担当者の職務怠慢がやり玉に挙げられた。
 しかし、武漢市の周先旺市長が「地方は国から権限を委託されて初めて情報公開できる」と嘆いたように、国の初動の遅れは否定できない。1月9日に専門家チームが新型コロナウイルスによる肺炎と判断してから、習主席が同20日に「まん延阻止」の指示を出すまで10日余り。中央が沈黙する間に、例年通り春節(旧正月)の大移動が始まり、ウイルスは拡散していた。
 感染者が6000人を超えた武漢市では4日、突貫工事で建設した臨時病院「火神山医院」(1000床)が患者の受け入れを開始。人民解放軍が派遣した1400人の医療チームが治療に当たる総力戦が始まった。李克強首相をトップとする肺炎対策指導グループは同日、湖北省支援のため医療チーム2000人の追加派遣や、軽症者らを収容するホテルや体育施設の徴用を決めた。 (C)時事通信社