新型コロナウイルスの集団感染が起きたクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」について、厚生労働省は10日、新たに検査結果が判明した103人中、65人の同ウイルス感染を確認したと発表した。3日夜の横浜港到着以来、船内では乗客乗員計70人(うち日本人計28人)の感染が確認されており、10日判明分を含め計135人に上った。国内で確認された感染者の総数は161人になった。
 加藤勝信厚労相は10日、同船の乗客乗員約3600人について、下船前に全員のウイルス検査ができるよう対応を検討していることを明らかにした。検査する場合、14日間の健康観察期間が過ぎた19日以降に受けることとなり、結果判明後に下船できる見通しだ。一方、菅義偉官房長官は10日、「現状において厳しいものがある」と述べ、状況を見極めながら判断する考えを示した。
 厚労省は当初、せきや発熱といった症状がある人や、その近くに長時間いた人ら計273人分について遺伝子検査を実施したが、その後、対象となる乗客らの見落としがあったことが判明。最近になって症状が出た人や検査の優先順位が比較的低かった乗員も含め、追加で検査を進めてきた。10日夜時点でも、検査結果待ちの検体があるという。
 厚労省は10日に判明した65人の国籍や年代について「まだ精査ができていない」として明らかにしていない。船の運航会社は当初、10日に判明した感染者を66人にした上で、国籍について日本45人、米国11人、オーストラリア4人、フィリピン3人、カナダ、英国、ウクライナが各1人と発表していた。
 厚労省は、一度に65人の感染が確認されたことについて「陽性者数が多いのは事実だが、正確な調査や専門家の意見を踏まえる必要がある。『感染拡大』と判断できるかは現時点では評価を控えたい」としている。 (C)時事通信社