【北京時事】新型コロナウイルスの感染拡大が続く中国で、春節(旧正月)連休で帰省していた労働者のUターンをめぐり、感染者が集中する湖北省だけでなく、他の地域からの復帰を拒否する都市が相次いでいる。政府は企業活動の再開とウイルス封じ込めの両立を目指すが、混乱が生じる恐れもある。
 中国紙・毎日経済新聞(電子版)によると、江蘇省無錫市は7日、湖北省に加え、浙江、広東、河南、湖南など6省の出身者の復帰を当面認めないと発表。無錫には日本企業が多く進出しており、業務への影響が懸念される。
 江蘇省揚州市も同様の措置を公表するとともに、戻ってきた労働者には再び帰省するよう要請。従わなければ「厳しく処分する」と警告した。
 各市が神経をとがらせる背景には、湖北省から周辺地域への感染拡大がある。無錫市が新たに規制対象とした6省のうち、浙江、広東、河南の各省では感染者が1000人を突破した。ただ、移動制限に明確な基準はなく、判断は各地域に委ねられている。
 企業活動の再開が本格化する中、中国全土では18日までに1億6000万人のUターンが見込まれている。政府は「秩序を持って企業の業務再開を後押しする」(国家発展改革委員会幹部)としているが、ウイルス封じ込めに移動制限が効果的なのも事実であり、難しいかじ取りを迫られている。 (C)時事通信社