厚生労働省は13日、新型コロナウイルスに感染した神奈川県の80代の日本人女性が死亡したと発表した。国内で新型ウイルス感染者の死亡が確認されたのは初めて。中国への渡航歴はなく、同省が感染経路や死因を詳しく調べている。女性は、同省がこれまで公表した重症者や感染者には含まれていない。
 政府関係者によると、女性は同日に感染が判明した東京都内のタクシー運転手の男性(72)の親族との情報がある。
 加藤勝信厚労相は同日の記者会見で、「国内で感染した可能性を踏まえ、疫学的調査をする」と述べた。厚労省によると、女性には湖北省などへの渡航歴がない上、同省などに滞在した人との接触歴もないとみられる。
 厚労省によると、女性は1月22日に倦怠(けんたい)感を覚え、28日に医療機関を受診して経過観察の指示を受けた。倦怠感が悪化したため、2月1日に再受診し、肺炎と診断され別の医療機関に入院した。抗生剤治療を受けたが、呼吸状態が悪化したため6日に転院し、13日に死亡した。死亡前日の12日に受けた遺伝子検査の結果、新型ウイルス陽性と分かった。女性に持病があったとの情報はない。
 厚労省は「死亡例などをもって、人から人への感染拡大が起きているかどうかは現時点では判断できず、さらなる情報が必要だ」としている。 (C)時事通信社