新型肺炎の感染拡大によるマスク需要の急増を受け、政府は供給態勢強化に向けた支援策を講じる。13日にまとめた緊急対応策では、マスク増産のための設備投資に補助金を交付する措置などを盛り込み、供給能力の拡充を促す。
 支援策は製造ラインを増強したマスクメーカーが対象で、設備投資費用の一部を補助する。今年度予算の予備費4億5000万円を充て、週に1億枚程度の供給量を1.5倍近くに増やしたい考え。マスク輸入を手掛ける企業も支援する。
 1月下旬以降の中国での感染者増加を受け、国内では深刻なマスク不足が起き、高値での転売も多発した。経済産業省は「供給量を増やすというメッセージを出すことで、品薄への不安を和らげることができる」(幹部)とみる。国内大手ユニ・チャームの高原豪久社長は13日の記者会見で「社会的なニーズに対応できるように業界で最善を尽くしたい」と語った。
 マスクメーカーなどが加盟する日本衛生材料工業連合会によると、2018年度の国内のマスク流通量(約55億枚)のうち、国内製は2割。残る輸入品の多くが中国製とされる。中国製の対日出荷は滞っており、品薄の長期化が懸念されていた。
 ただ、本格的な花粉症シーズンが近づいており、品薄がすぐに解消されるかどうかは不透明だ。東京都内のドラッグストア経営者は、買いだめの動きは続くと予想し、「政府が供給拡大をアナウンスしたことで顧客が殺到すれば、対応が難しくなる」と不安視する。 (C)時事通信社