新型コロナウイルスによる肺炎の感染が広がる中、本格的な花粉症シーズンが迫っている。マスクの品薄状態は当面続く見通しで、鼻の中に装着する「鼻マスク」や、手作りのガーゼマスクなどが話題に。専門家は「代替品を利用し、花粉症を乗り切ってほしい」と話している。
 マスクメーカーなどが加盟する全国マスク工業会によると、国内で流通するマスクの約7割は中国などからの輸入品で、感染拡大後はほとんど入らなくなった。各メーカーは国内工場をフル稼働させているが、「品薄感の解消には1カ月程度かかる」(高橋紳哉専務理事)という。
 既に花粉の飛散は始まっており、マスクが手に入らない場合、どう対策を取ったらいいのか。
 花粉症治療に詳しい国際医療福祉大の岡野光博教授は「ワセリンを塗るのが効果的」と話す。市販のワセリンを綿棒などの先に付け、1日数回、鼻腔(びこう)に塗ると、花粉の影響を防ぐことができるという。
 鼻の中に柔らかい素材でできたフィルターを装着する「鼻マスク」も有効と指摘する。製造元のバイオインターナショナル(松山市)によると、感染拡大後に注文や問い合わせが殺到し、生産が追い付かない状況だ。
 インターネット上では、手作りマスクも話題になっている。布製雑貨の作成方法を公開する「無料型紙工房ことろ」を運営する40代の女性が1月末、ガーゼで作る立体マスクをツイッターに投稿したところ、約3万2000件リツイートされた。女性は「自宅近くにもマスクがなく、花粉症患者は困っているだろうと思った。役に立ててうれしい」と振り返った。
 使い捨てマスクの大半は織られていない「不織布」だが、花粉症にはガーゼマスクでも効果があるとされ店頭で売られている。岡野教授は「目が粗いものだと花粉が通り抜けてしまうが、しないよりはした方がいい。代替品は複数あるので、何とか花粉症シーズンを乗り切ってほしい」と話した。 (C)時事通信社