政府は19日、首相官邸で全世代型社会保障検討会議を開き、人手不足が慢性化する介護施設でセンサーや電子記録など先進技術の導入を進め、効率的なサービスの実現を図る方向性を示した。6月中にも取りまとめる同会議の最終報告に盛り込む方針だ。
 安倍晋三首相は同会議で「介護制度の持続可能性を確保しながら、基盤整備や人材確保などを進めていく。最終報告に向け、関係大臣は具体的な検討を進めてもらいたい」と指示した。
 要介護・要支援認定を受ける人の数は増加の一途をたどり、2018年度には658万人。現場の人手不足も続いており、介護関係職種の有効求人倍率は18年度で3.95倍に上昇している。
 このため同会議では、最新技術による効率性の向上を求めた。具体策として施設に入所する高齢者を見守るセンサーや、職員同士が業務連絡で用いるインカムの導入、現場のニーズに応える機器の開発支援などを挙げた。
 介護関連の行政文書の様式を一定にすることや、21年度介護報酬改定で自立支援に効果があるサービスへの加算の仕組みを見直すことも求めた。また政府が持っている介護や医療関連のデータベースを連結し、効果的なサービスの分析を加速すべきだと指摘した。
 同会議は今後、政府が3月中にも取りまとめる新たな少子化社会対策大綱を受け、子育て支援策も議論。昨年末の中間報告で示された75歳以上の医療費自己負担分の一部引き上げなどに関しては、厚生労働省審議会で具体策を詰め、同会議でも春以降に議論する見通しだ。 (C)時事通信社