【テヘラン時事】イランのエブテカール副大統領(女性・家族問題担当)は、新型コロナウイルスの感染拡大へのイラン政府の対応について「透明性を確保し、何の隠蔽(いんぺい)もない」と強調した。首都テヘランで22日、時事通信の単独インタビューに応じた。市民から不満が出かねないと懸念する声に対しては「感染が判明すれば速やかに発表している」と反論した。
 エブテカール氏は「イランは中東で最も医療体制が整っている」と主張。その上で「医療品は制裁対象外のはずなのに、そうはなっていない。必要な医療品確保が難しくなっている」と述べ、米国による制裁強化が感染防止の阻害要因となっていると非難した。
 イランの公式発表では、新型コロナウイルス感染で死亡したのは24日までに12人、感染者は47人。これに対し、在外反体制派組織「国民抵抗評議会」は、19日にイランで最初に死者が出た中部コムでは20日時点で感染者が200人以上に達したと主張。「市民の不安と感染拡大を招き、政府の隠蔽は犯罪的だ」と糾弾している。
 エブテカール氏は「ひどい偽ニュースがあふれている。新型コロナウイルスの偽情報を使って政治問題化しようとする試みは、常に海外から行われている」と反発した。
 イランでの感染拡大の原因については「新型コロナウイルスとH1N1型インフルエンザの流行が重なり、症状の違いを把握できない医師もいた」と指摘。また「市民が当局の対応を問題にするのは当然の反応で、世界中で起きている」とも語った。 (C)時事通信社