新型コロナウイルスの感染拡大を受け、政府が25日に策定した基本方針は、感染しやすい環境下への外出自粛や軽い風邪症状の患者に自宅療養を求めた。策定に先立って開かれた政府の専門家会議のメンバーらは、自粛する例として飲み会や立食パーティーを挙げ、自宅療養時には可能な限り家族と別部屋で過ごすなど、国民が取るべき行動の具体例を示した。
 同会議の尾身茂副座長(地域医療機能推進機構理事長)は感染のリスクが高い場所として、「お互いが腕を伸ばせば届く対面の距離で、一定の時間会話をしてしまうような複数人がいる場所」と説明。飲み会のほかに病院などを挙げ、「なるべく行くのは避けてほしい」と訴えた。
 これからの季節には、人事異動に伴う歓送迎会が開かれることも多い。同会議メンバーの岡部信彦・川崎市健康安全研究所長は「少人数でこじんまりやるならいいが、具合の悪い人も出なくてはいけない場に多数が集まるとリスクは高い」との見解を示した。
 通勤で使う電車については「(時差出勤などで)電車がすいている時間を利用した方がいい」と述べ、満員電車を避けるよう要請。車内でつり革につかまった後には目や鼻を触らず、下車後の手洗いで感染リスクを減らせるとして、励行を求めた。
 岡部氏は新型ウイルスの特徴を、「4~5日過ぎてから呼吸状態が悪くなる人もいるが、それまでに8割の人が治る」と分析。「本当は感染していないのに、病院に行ったことで新型ウイルスに感染してしまう可能性がある」と述べ、軽症者の自宅療養に理解を求めた。
 自宅療養で家族を看護する場合について、尾身副座長は「部屋が複数ある家庭では、できれば具合の悪い人は別部屋で過ごしてほしい」と話した。 (C)時事通信社