「子どもがいる社員同士の休みをどう調整するのか」「祖父母に預けるしかない」。安倍晋三首相が27日、全国の小中学校などに来週から臨時休校にするよう呼び掛けたことを受け、企業や霞が関の中央官庁は在宅勤務の活用を軸に対応を検討する構えだ。小学生を抱える共働き世帯は在宅勤務などで急場をしのぎたい考えとみられるが、企業や官庁は従業員・職員の休みの調整などで難しい対応を迫られそうだ。
 企業関係者は「学童保育も休みになれば、預け先がなくなる社員が出てくる」(自動車メーカーの男性社員)、「頼る親戚がいない人はどうするのか」(金融機関の女性管理職)と今後の課題を指摘する。「卒業式はあるの?」と小学6年生の娘が泣きだしたという生命保険会社の男性社員は「在宅勤務を含め子どもを見守ることができるようにする」と話す。
 在宅勤務が可能な仕事でも、従業員同士で休みの調整が付くとは限らない。ある銀行の男性行員は「一部の行員が店舗に出られなくなれば人繰りが付かなくなる」と懸念する。電機メーカーの男性社員は「仕事に支障が出ないように協力するしかない」と出勤を覚悟している。
 対応に戸惑う声は霞が関にもある。財務省のある幹部は「時差出勤やテレワークを職員に推奨しているが、まだ要請されたばかりで何とも言えない」と言葉少なに語った。
 一方、運輸関連企業に勤務する女性社員は「子どもの安全には良いことだ」と臨時休校を歓迎。「これを機に働き方を見直したい」と前向きに捉えていた。 (C)時事通信社