新型コロナウイルスの感染拡大で品薄になっているマスクについて、政府は増産で余剰が生じた場合は買い取る検討に入った。国の責任を明確にすることで、余剰在庫を抱えることへのメーカー側の不安を解消し、増産を後押ししたい考えだ。
 経済産業、厚生労働両省は国内の主要メーカーに24時間態勢でのマスク供給を要請しており、26日までに「通常の3倍の増産」を実現した。しかし、急増した需要には追い付いておらず、多くの店舗で品切れの状態が続いている。
 安倍晋三首相は26日の衆院予算委員会で、売れ行き不調でマスク製造を中止した企業などにも協力を要請していると説明。「もし余った場合は備蓄として国が責任を持つ」と強調した。
 政府は増産に応じるメーカーを対象に、製造ラインの新設・増強などの費用の一部を国費で支援する方針。だが、一時的な需要増に対応するための設備投資には及び腰のメーカーも少なくない。
 自民党の厚労相経験者は「今後どれくらいマスクが必要になるかという数字を厚労省は持っていない。それがないとメーカーは設備投資できない」と指摘する。
 菅義偉官房長官は27日の記者会見で、首相発言について「余った場合は備蓄するから構わずにとにかく増産してほしい、というのが首相の意思だ」と説明した。 (C)時事通信社