名古屋大の研究チームは6日、脳内で心理や情動をつかさどる大脳皮質から、体温や脈拍などを調節する視床下部にストレス信号を伝達する仕組みを解明したと、米科学誌サイエンス電子版に発表した。成果は、パニック障害や心的外傷後ストレス障害(PTSD)などのストレス関連疾患の治療法開発につながると期待される。
 名古屋大の片岡直也特任助教らは、ラットを使った実験で、脳内でのストレス信号の伝わり方を探索。大脳皮質の中にあり、これまで機能がよく分かっていなかった「DP/DTT」と呼ばれる領域から、視床下部の「背内側部」と呼ばれる領域に神経伝達路があり、ストレス信号が伝達されていることが分かった。
 さらに、この神経伝達路が働かないようにしたラットに心理ストレスを与えたところ、通常のラットがストレスを感じた時に生じる体温上昇などの反応は起きなかった。 (C)時事通信社