【ベルリン時事】世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は11日、ジュネーブで記者会見し、新型コロナウイルスについて「パンデミック(世界的流行)とみなせる」と表明した。WHOがパンデミックの呼称を使うのは、2009年の新型インフルエンザ以来11年ぶり。世界各国に全力で感染拡大を抑え込むよう訴えた。
 WHOは、ある程度一般化が可能なインフルエンザを除いては、パンデミックの明確な定義をしておらず、表明後に取る統一の指針もない。このため、呼称をめぐる議論は「有益でない」(幹部)と消極的だったが、世界中で感染拡大に歯止めがかからない中、慣例を破っても強力なメッセージを出す方針に転換した。
 WHOは1月末に「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」を宣言したが、WHOのまとめでは、感染者数は114カ国・地域で11万8000人以上(1月末比で約15倍)、死者は4200人以上(同約25倍)に達した。
 テドロス氏は、感染拡大と症状の深刻度、一部の国の行動の不足は「警戒すべき水準」であり、「深刻に懸念している」と指摘。「これはコロナウイルスによる史上初のパンデミックだ」と述べた。一方で、パンデミック表明後も「WHOや各国がやるべきことは変わらない」と述べ、言葉に振り回されずに適切な措置を取るよう求めた。 (C)時事通信社