【ロンドン時事】新型コロナウイルスの感染が世界中に広がる中、アフリカ大陸では現在のところ大規模流行は抑えられているもようだ。しかし、医療設備が整っていない貧困国が多いアフリカでひとたび流行が始まれば、「壊滅的な結果」(英BBC放送)が待ち受けているとされ、予防への対応が急務となっている。
 世界保健機関(WHO)によると、アフリカで10日までに確認された感染者はエジプトから南アフリカまで計11カ国で約100人。感染が急増するアジアや欧州と比べ、拡大のスピードは抑制されていると言える。アフリカでは2014~16年、西部でエボラ出血熱が流行し1万人以上が死亡しており、ある人道援助団体職員は英紙ガーディアンに「われわれはエボラ危機から(感染症対策に)重要なことを学んだ」と語っている。
 しかし、衛生状態やインフラ事情が悪い農村部や貧困地域では医療サービスの不足が深刻で、病院さえない所も多い。そうした中でいったんウイルスが持ち込まれれば、瞬く間に感染が広がる可能性が高い。WHOのテドロス事務局長は「医療保健制度が脆弱(ぜいじゃく)な国にウイルスが広がることが最大の懸念だ」と述べている。
 各国政府も流行阻止へ対策を急ぐ。ルワンダは8日、国内で感染が確認されていないにもかかわらず予防策としてコンサートなど大規模イベントを禁止した。ケニアも欧州の一部地域と結ぶ直行便の運航を停止。ウガンダも中国やイタリアなどからの訪問者を2週間隔離する措置を取った。 (C)時事通信社