新型コロナウイルスの感染拡大は、望月義夫元環境相の死去に伴う衆院静岡4区補欠選挙(4月14日告示、26日投開票)に挑む各陣営の活動を一変させた。告示まで1カ月。与野党は集会自粛など活動を制限され、手探りの対応を強いられている。
 「大きな集会を持たない、握手は控える。そういう工夫をしなくてはならない」。公明党の斉藤鉄夫幹事長は13日の記者会見で、自民党の新人候補の応援に回る予定の補選についてこう語った。
 自民党は、補選となれば総裁や幹事長ら幹部が相次ぎ現地に足を運び、てこ入れするのが通例。党関係者は「二階俊博幹事長なら千人規模の集会になるが、この情勢ではできない」と嘆く。政府が「テレワーク」を呼び掛ける中、企業・団体訪問の効果も不透明だ。
 そこで力を入れるのがインターネットの活用。陣営では、演説の動画配信や、必勝祈願の「為書(ためがき)」のツイッターによる拡散を検討する。ただ、従来手法の電話を重視する向きもある。
 野党も事情は同じだ。国民民主党の県連が推薦する無所属新人の陣営は、無料通信アプリ「LINE」などを活用して情報発信。地元関係者は「街宣車の密閉空間で車上運動員をやってくれる人がいるのか」と懸念する。
 元職を擁立した共産党も「当然、感染防止を考えた対応が必要だ」(志位和夫委員長)として、屋内での活動を控え、街頭演説に比重を置く方針だ。
 補選延期を求める声もあり、国民の玉木雄一郎代表は11日の記者会見で「予定通り行うことが本当に良いのか検討すべきだ」と語った。野党が目指す候補一本化の調整は難航しており、「ウイルスよりも一本化できるかどうかの方が心配だ」(国民関係者)との声もある。 (C)時事通信社