新型コロナウイルスの影響で小学校などが臨時休校となり、子どもを世話するため仕事を休まざるを得ない保護者の間で、休業期間中の所得補償に関する不安が広がっている。政府は休業中の保護者に給与を支払った企業から申請があれば、1人当たり1日最大8330円を助成する。しかし、上限を超える分は企業の負担になり、手間もかかるため、一部の企業が申請しない可能性もあると危惧されているためだ。
 「臨時休校のため休みを申請したら、欠勤扱いで賃金の支給はないと言われた」「賃金について会社から一切説明がない」。全国労働組合総連合が9日に実施した電話相談には、新型ウイルスに関する問い合わせが171件あり、保護者からこうした不満が寄せられた。
 政府は2月27日から3月31日までの間に、臨時休校のため従業員に年次有給休暇とは別に有休を取得させた企業に対し、助成金を支給する。ただ、制度設計が遅れているため、企業側にもこれを当て込んで給与を支給していいのかという疑念があるようだ。電話相談では、保護者が企業に休業補償を求めたところ、「多忙を理由に対応を断られた」というケースもあった。
 職場の人手不足で休みにくいとの相談も多い。クリーニング店にパートで働く女性は「3月いっぱい休みたいが、みんなが休むと会社が大変だ」と悩む。企業から「子どもを連れてきて働いて」と要求されたパートや、「休むなら他の人を雇う」と通告された派遣社員もいた。 (C)時事通信社