【ベルリン時事】新型コロナウイルスの感染が急激に広がっている欧州では、深刻なイタリアに続き、不要不急の外出禁止に踏み切る国が相次いでいる。フランス、スペイン、オーストリアではすでに実施され、ベルギーも18日から導入。各国の人口の合計で、約2億人が影響を受け、今後も追随する国が出る可能性もある。ウイルスとの「戦争状態」(マクロン仏大統領)と見なされる欧州の非常事態は拡大している。
 欧州連合(EU)のフォンデアライエン欧州委員長は独紙ビルトに対し「専門家でないわれわれは皆、危機を過小評価していた」と認め、「今後数日で、複数の国が続くだろう」と、外出禁止がさらに拡大する見通しを示した。
 フランスは17日から2週間、通勤や通院、生活必需品の購入など以外の目的の外出を禁じた。違反者には最大135ユーロ(約1万6000円)の罰金が科される。地元メディアによると、同日には多数の警官が巡回し、街頭で監視に当たった。14日から同様の措置を取っているスペインでも、軍隊が動員されているという。
 欧州最大の約8300万人の人口を擁するドイツは、死者が相対的に少ないこともあり、まだ外出禁止には踏み切っていない。しかし、ウェルト紙はEU高官の話として「ドイツでの導入も数日の問題」と報じており、国民も身構えている状況だ。
 ただ、10日から外出禁止措置が取られているイタリアでは17日までに死者が2500人を突破。中国の3200人超に迫っており、効果に疑問の声が高まっている。
 イタリア、スペイン、フランスが非常事態を宣言したのに続き、EUは17日のテレビ首脳会議で感染拡大阻止のため、第三国から欧州への入域を30日間、原則禁止することで合意。人口約4億5000万人のEUが事実上「封鎖」されることになり、世界経済への大きな影響は避けられない。 (C)時事通信社