新型コロナウイルスの対策を議論する政府専門家会議は19日夜、国内の感染は一定程度抑えられていると分析しつつ、「一部地域で感染拡大が継続しており、大規模流行につながりかねない」との見解を公表した。
 全国から不特定多数が集まる大規模イベントは、患者急増のリスクを高めると指摘。「引き続き慎重な対応が求められる」とした。これを受け政府は20日、イベント自粛や休校要請に関する立場を明らかにする見通しだ。
 専門家会議は、1人の感染者が平均してうつす人数「実効再生産数」が、2月28日に「緊急事態宣言」を出して人と人との接触を控えるよう求めた北海道で1を下回ったと推計。宣言やその後の対策は「一定の効果があった」とした。
 全国でも3月上旬以降、連続して1を下回ったとする一方、東京や大阪、兵庫の各都府県など都市部を中心に感染経路が分からない新規感染者が増えていると指摘。欧州で起きているような爆発的な患者の急増(オーバーシュート)が突然起きることにつながる恐れがあると判断した。また、「爆発的な増加が起きると地域の医療体制が崩壊し、本来なら救えた命を救済できなくなりかねない」と強調した。
 感染防止対策は、拡大傾向にある地域では一律の自粛などを求めた。収束に向かい始めている地域は、リスクの低い活動から徐々に解除を検討することを認めたが、再び感染が拡大し始めた場合は自粛する必要があり得るとした。また、感染が確認されていない地域は、学校での活動と屋外でのスポーツや観戦、文化施設の利用などを容認した。
 大規模イベントについては主催者に慎重な対応を求め、どうしても必要と判断する場合は、密閉空間の回避など十分な予防対策などを講じた上で実施すべきだとした。学校は、感染が確認されていない地域では再開も可能とする一方、感染拡大地域では、「一定期間の休校も選択肢」とした。
 また、医療体制は重症者を優先し、入院治療が必要ない軽症者や無症状の陽性者は自宅療養も検討すべきだと提言した。 (C)時事通信社