【ロンドン時事】欧州の新型コロナウイルスの感染者が20日までに、累計で10万人を突破した。米ジョンズ・ホプキンス大学システム科学工学センター(CSSE)の集計などによると、4万人超のイタリアを筆頭にスペインやドイツ、フランスで1万人を超えた。欧州が世界の感染の中心地となる中、難局を乗り切るために国民に団結を促す動きも相次いでいる。
 欧州の感染者数は、発生源の中国や韓国、日本など東アジアの合計も上回った。「移動の自由」を掲げる欧州連合(EU)を中心とした人々の活発な往来が、感染の急拡大につながった。
 国境封鎖や外出禁止、学校の一斉休校、スーパーマーケットと薬局を除く店舗の閉鎖などを打ち出す国も少なくない。こうした政府による市民生活の厳しい統制にもかかわらず、感染者の増加には歯止めがかかっていない。
 市民の間では不安が広がり、トイレットペーパーやパスタなど生活必需品の買いだめも続く。これを受け、エリザベス英女王は19日、「英国中、そして世界中の人々が、深い懸念と不確実性の時代に入ろうとしている」と述べ、国民に団結を呼び掛ける声明を発表。ドイツのメルケル首相もテレビ演説で「第2次世界大戦以来、最大の試練に直面している」と事態の重大さを訴えた。
 フランスでは外出禁止措置を確実にするため、10万人規模の警官を展開し、国内各地に検問所を設営。イタリア北部のベルガモでは遺体の運び出しで軍が動員されるなど、治安部隊の活動も活発化している。 (C)時事通信社