【ニューヨーク時事】米国で最多の新型コロナウイルス感染者を出しているニューヨーク州では過去約1週間、規制が連日導入された。多くのレストランや店が営業を停止し、劇場や観光地は軒並み閉鎖。住民は自宅待機が求められた。ニューヨーク市内では以前はあまり見かけなかったマスクやゴム手袋をしている人が増え、州の指示に従い、すれ違う時や列に並ぶ時に他者と物理的な距離を取る人の姿も見られるようになった。
 州内では22日夜(日本時間23日午前)から、スーパーなど市民生活に不可欠な企業活動以外すべて閉鎖になる。この週末、繁華街タイムズスクエアや高級店の並ぶ5番街は閑散とする一方、住宅街などでは日中、人が出歩き、まだ開いている店もあった。
 家庭用品店を営む男性(29)は21日、「最近は缶切りや皮むき、キャンドルを買う人がいて、そこまで(売り上げは)悪くなかった。でも(店を閉める)あす以降どうなるか分からない」と話す。「この1週間は異様で、何となく歩き回ることもあったが、あすから自宅にいるつもり。家族と店の内装を変えるかもしれないが、店には誰も入れない。外出しないことが多くの人にとって最善だと思う」と話した。
 市内のスーパーでは混雑を避けるため入場規制が行われ、店外に行列ができていた。公園や川沿いでは外出規制の対象でないジョギングや散歩をする姿も目立った。
 観光客は姿を消しつつある。20日午後、ブライアント公園にいた日本人女性(27)は同日の帰国便が急きょ欠航になり、その日の宿を探していた。「15日までかろうじて店も開いていたが、その後はどう楽しもうかという感じだった」と振り返った。「幸いホテル代は安くなっている」
 帰国直前にタイムズスクエアの様子を見に来たオーストラリア人女性(46)は「過去20年間、何度もニューヨークに来ているけど、間違いなく最も静か。たくさん歩いて街を散策したわ」と語った。帰国後は2週間の自主隔離が待っている。 (C)時事通信社