新型コロナウイルスの感染拡大で深刻なマスク不足が続く中、各地の医療関連施設や自治体に匿名でマスクの寄贈が相次いでいる。児童関連施設にランドセルを贈る「タイガーマスク運動」のように漫画の登場人物を名乗るケースもあり、関係者からは「本当に助かる」と感謝の声が上がる。
 岩手県一関市の一関病院には今月10日、40~50代とみられる男性が訪れ、紙袋に入ったマスク135枚を手渡した。添えられた手紙には「タイガー白マスク伊達な夫(だてなおと)」の名前で「助産師や看護師さんら、第一線で患者に接する方に」と書かれていたという。
 同市の一関看護専門学校、一関准看護高等専修学校では23日、別の人物とみられる40代前後の男性がマスク100枚や消毒液などを寄付。人気漫画「鬼滅の刃」の登場人物「嘴平伊之助」を名乗る手紙が添えられ、「日々感謝しております」などとつづられていた。一関病院にも同日、同じ漫画に登場する「我妻善逸」を名乗る男性からマスク100枚が届いた。
 このほか、北海道の七飯町、新潟県弥彦村などにも、役場宛てに匿名でマスクの寄付があった。東京都も、匿名で子ども用マスク約20万枚の寄付があったと発表。善意の輪は各地に広がる。
 一関病院の担当者は「備蓄分を少しずつ使っているが、このままでは3日に1枚に制限しないといけないと話していたところだった。本当に助かる」と感謝。「病院が困っていることを知った地域の方からの寄贈かもしれない。持ちつ持たれつ、善意は医療でお返ししたい」と話した。 (C)時事通信社