人工多能性幹細胞(iPS細胞)を用いた再現実験の結果、椎骨や骨格筋などの元となる体節の形成を、ヒトの「分節時計」が約5時間周期で制御していることが分かった。京都大などの研究チームが発表し、論文が2日、英科学誌ネイチャー電子版に掲載される。
 脊椎動物の椎骨や肋骨(ろっこつ)、骨格筋などは、同じような構造(体節)がつながっており、未分節中胚葉という細胞がくびれてできる。体節ができる際には、形成を促す特定の遺伝子が周期的に働いており、これを「分節時計」と呼ぶ。
 アレヴ・ジャンタシュ京大准教授らのチームは試験管内で、ヒトのiPS細胞を未分節中胚葉に変え、体節の形成を再現した。その過程で、形成を促す遺伝子は約5時間の周期で振動した。一方、マウスの未分節中胚葉では、分節時計は2~3時間の周期であることを確認した。
 先天性疾患である脊椎肋骨異骨症の患者に由来するiPS細胞を使った実験では、分節時計に異常があることも判明。この疾患と分節時計の異常との関係などをさらに解析する。 (C)時事通信社