【ロンドン時事】新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、猫から猫に新型ウイルスが感染するリスクがあることが明らかになった。中国農業科学院ハルビン獣医研究所の歩志高所長らのチームによる研究論文が、査読前の科学論文を扱うウェブサイト「バイオアーカイブ」に掲載された。
 ただ、猫から人に感染する可能性は明らかになっておらず、英科学誌ネイチャー電子版は「飼い主はまだパニックになる必要はない」と呼び掛けている。
 研究では、新型ウイルスを鼻から注入した5匹の猫の経過を観察。このうち2匹はウイルスの増殖状況を確認するために6日目に安楽死させたところ、ウイルスが体内から見つかった。
 感染した残りの3匹は別々にケージに入れ、それぞれの隣に感染していない猫を入れたケージを設置して観察。この結果、隣にいた3匹のうちの1匹からもウイルスが検出された。研究チームは「ウイルスが猫と猫の間で飛沫(ひまつ)を介して伝染する可能性がある」と結論付けた。
 論文では猫のほか、フェレット同士でも感染しやすいことが判明。一方で犬や鶏、豚、カモの間では感染しにくいことも分かった。
 新型ウイルスをめぐっては、ペットの感染事例が報告されている。ベルギーで飼い主から猫に感染したケースが確認されたほか、香港では人から犬に感染したとみられる事例が2件あった。 (C)時事通信社