【ワシントン時事】新型コロナウイルスが猛威を振るう米国で、発生源の疑いが指摘される中国の野生動物市場の廃止を求める声が強まっている。専門家だけでなく、トランプ大統領に近い共和党議員からも中国政府に圧力をかける動きが出てきた。
 「動物と人間の接触に由来する病気がこれほど多く出てきているのに、それでも閉鎖しないことに驚くばかりだ」。トランプ氏の感染症対策を指南するファウチ国立アレルギー感染症研究所長は3日のテレビ番組で「ウエット・マーケット」と呼ばれる中国の食用野生動物市場の全面閉鎖に向け、国際社会が声を一つにすべきだと訴えた。
 水産物などと共にネコやコウモリなどを売買するこうした市場は、衛生上の問題が指摘され、今回の新型ウイルスも中国・武漢市の市場が発生源と疑われてきた。中国政府は市場を閉鎖したが、英紙「デーリー・メール」が3月下旬、「再び野生動物の取引が始まった」と現地の様子を報じ、米国内の強硬論に拍車が掛かった。
 共和党の重鎮グラム上院議員は2日、動物取引市場の「即時閉鎖」を中国に求める駐米大使宛て書簡への署名を与野党議員に呼び掛けた。下院外交委員会の共和党トップ、マコール議員も3月下旬、世界保健機関(WHO)宛てに書簡を送り、「不衛生な慣行を終わらせる必要がある」と野生動物取引の全面禁止を求めた。 (C)時事通信社