【ワシントン時事】新型コロナウイルスをめぐり、中国湖北省武漢市の研究所で行われていたコウモリのコロナウイルス研究の危険性を指摘したり、「研究所が新型ウイルスの発生源」と指摘したりする米メディアの報道が相次いでいる。新型ウイルスは武漢市で最初に発生したが、中国側は発生源の特定を避けている。
 FOXテレビ(電子版)は15日、複数の関係筋の話として、新型コロナウイルスの起源は武漢市にある研究所だったと報じた。生物兵器として開発していたのではなく、中国のウイルス研究が米国と同等以上だと示すための取り組みだったという。関係筋は、ウイルスがコウモリから所員に感染し、それから武漢に広がったとの見方を示した。
 トランプ大統領は15日の記者会見でこの報道について聞かれ、「それについては話したくない。この恐ろしい状況の徹底的な調査をしている」と述べるにとどめ、確認を避けた。
 ワシントン・ポスト紙(同)も14日、米当局者が2018年1月に武漢のウイルス研究所を訪問した後、同研究所がコウモリのコロナウイルスに関する危険性の高い研究を行い、安全性の確保が十分でないと指摘する公電を送っていたと報じた。公電はこのウイルスが人間に感染し、重症急性呼吸器症候群(SARS)のような世界的流行を引き起こす危険性を警告していたという。
 一方、ニューヨーク・タイムズ紙(同)は11日、トランプ政権内に「研究所発生源説」を唱える高官がいるが、米情報機関はその証拠を得ていないと指摘している。 (C)時事通信社