【ロンドン時事】新型コロナウイルス感染防止を目的とする全土ロックダウン(都市封鎖)4週目の英国で、政府に規制緩和に向けた「出口戦略」を求める声が上がっている。規制で不便を強いられる国民には「封鎖疲れ」がまん延。封鎖の長期化に伴う経済の落ち込みへの懸念も強まっており、政府は感染阻止と経済活動再開の間の均衡を図る妙案の提示を迫られている。
 英国では3月23日から、店舗や学校の閉鎖、通院などを除く正当な理由のない外出の禁止といった処罰付きの制限措置が敷かれている。人々は自由のない生活に不満を募らせ、規制無視の事例も頻発。市民の間では「いつ解除になるのか」「経済への影響が心配」と不信が広がっている。
 しかし、感染者や死者は右肩上がりで増えており、収束の兆しは見えない。ハンコック保健相は15日の記者会見で「現行の措置に変更を加えるのは時期尚早」と指摘した。
 最大野党・労働党は市民の声を背景にけん制を強めている。BBC放送によると、労働党のスターマー党首は首相代行のラーブ外相宛てに書簡を送り、延長を支持しつつ「人々は犠牲を払いながら各自の役割を果たしている。政府は封鎖解除がどのように行われるか、国民に対し(政策の)透明性を保つ必要がある」と迫った。
 欧州の一部では制限緩和の動きが出始めた。英国で見通しの立たない現状が続けば、国民の反発が高まるのは必至で、政府は難しいかじ取りを強いられている。 (C)時事通信社