安倍晋三首相が表明した布マスクの全世帯配布が17日、東京都内で始まった。郵便局員が各戸のポストに2枚ずつ投函(とうかん)し、洗濯方法などを記した案内文とともに国民に配られた。
 東京23区で最も人口の多い世田谷区の郵便局では同日午前、局員らがオートバイにマスクを積み込んで出発し、次々とポストに入れた。同区駒沢の戸建て住宅でビニールに包まれたマスクを受け取った女性(81)は「思った以上に分厚い」と笑顔。実際に着用し、「もう少し大きい物が欲しかったが、文句は言えない」と語った。
 4人家族という女性(34)は「家にマスクの在庫があるので寄付を考えている」と話し、開封を控えた。配達中の男性局員は「思ったよりかさばり、一度に持てる量に限りがある」と説明した。
 今後、ほかの自治体や道府県での配布も順次始まる。日本郵便によると、当面は感染者数が多い都市部での配達が中心になるとみられる。
 布マスクは1枚200円程度で、必要量の確保と配布に掛かる経費は約466億円に上る。多額の国費投入には与野党から批判や疑問の声が相次ぎ、「アベノマスク」などともやゆされた。
 フリーマーケットアプリ大手メルカリや、インターネットオークションサイト「ヤフオク!」を運営するヤフーは、配布される布マスクの出品を禁止している。 (C)時事通信社