安倍晋三首相が緊急事態宣言を最初に発令してから21日で2週間。政府や各自治体による外出自粛要請にもかかわらず、新たに確認される感染者数は増加に歯止めがかからない。政府は対策の効果を検証しつつ、5月6日までとした発令期間を延長するかどうか慎重に判断する方針だ。
 東京、大阪など7都府県を対象に発令された緊急事態宣言は16日に全国へ拡大された。首相は20日の与党との政策懇談会で「感染症の影響が長引き、全ての国民が厳しい状況に置かれている」と強調。「長期戦も予想される」との認識を示した。
 首相は緊急事態宣言を発令した7日の記者会見で、人と人の接触機会を8割削減できれば「2週間後には感染者の増加をピークアウトさせ、減少に転じさせることができる」と指摘。逆に何も対策を講じなければ、最も深刻な東京都で感染者が「2週間後に1万人」に達するとの推計を示した。
 20日までに都内で確認された感染者数は3184人。ひとまず「最悪のシナリオ」は回避されたと言える。緊急事態宣言が一定の抑制効果を発揮した形で、政府高官は「この調子でいってほしい」と語る。
 とはいえ、感染者数が減少に転じる兆しはまだ見えない。国内で確認された感染者は18日、クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」の乗船者を除いて累計1万人を突破。4月末からの大型連休で人の動きが活発化すれば、感染がさらに拡大する可能性も否定できない。
 緊急事態宣言の期間は、ちょうど連休の最終日まで。首相周辺は「連休中の外出を我慢できるかどうかがカギだ」と語る。解除か延長かの判断について、政府高官は「その時の状況次第だ」と述べ、専門家の意見を聴きながらぎりぎりまで推移を見極める考えを示した。 (C)時事通信社