【ベルリン時事】新型コロナウイルスをめぐる各種制限の緩和が今週から始まったドイツで、買い物時にマスクなどで口と鼻を覆うことを義務付ける自治体が相次いでいる。世界保健機関(WHO)は健常者も含めた地域全体でのマスク着用の効果を認めていないが、導入後に新規感染が激減した例もあり、緩和後の再拡大を防ぐ効果に期待も生まれている。
 連邦政府は、マスクは「推奨」にとどめている。しかし、全16州のうち首都ベルリンや南部バイエルンなど過半数の州が、買い物時や公共交通機関利用時などでの義務化を決定。都市レベルでの導入も相次いでおり、一部では罰則もある。
 求められるのは非医療用マスクで、スカーフなどでの代用も可能だ。バイエルン州のゼーダー首相は、マスクなどを念頭に、制限の緩和は「予防と同時に実施されなければならない」と強調した。
 WHOは、マスクについて、感染者が着用すれば他人への飛沫(ひまつ)感染を一定程度防ぐ効果はあると認めてきた。一方、感染していない人も含め地域全体で着用した場合の効果に関しては「証拠はない」と説明してきている。
 ただ、6日にいち早く義務化した独東部イエナ市では10~20日、新規感染者はいなかった。他の制限も導入されているためマスクだけを取り上げて因果関係を立証するのは難しい。それでも、マスクが「無自覚の感染者によるウイルス拡散」を防いだのではないかと感じる市民は少なくないようだ。 (C)時事通信社