新型コロナウイルス感染拡大の影響で休業を余儀なくされた事業者らの賃料支援をめぐり、与野党が対策を急いでいる。与党側はテナントへの直接補助を想定しているのに対し、野党側は政府系金融機関が賃料を立て替える案を検討している。与野党は早期対応で足並みをそろえており、具体策の違いを乗り越えることができるかが焦点だ。
 自民党の森山裕、立憲民主党の安住淳両国対委員長は22日、国会内で会談し、賃料の負担軽減をめぐり協議。安住氏は「議員立法の形で与野党一緒にやった方が良い」と提案した。森山氏は記者団に「(自粛要請のため)商売をしていなくても家賃は払わなければならない。政治がどう応えるかは大事な課題だ」と語った。
 自民党は岸田文雄政調会長を中心に議論しており、飲食業などのテナント賃料への助成が軸。岸田氏は「支援はテナントに対して直接行うことが大事だ」との考えを示している。公明党の石田祝稔政調会長も22日の記者会見で「与党の方向性はテナント支援で進めていく」と述べた。
 2020年度第2次補正予算案で対応することを想定しているほか、早期実施のため20年度補正予算案に盛り込まれた自治体への1兆円の臨時交付金を活用する案も出ている。
 これに対し、野党側は店舗などの賃料を猶予するため、中小企業基盤整備機構を通じ、国による立て替えを可能にする案で大筋一致している。この案を軸に与党との協議に臨む方針だ。しかし、自民党内には野党案の賃料の支払い猶予では抜本対策にはならないとの意見もある。
 国民民主党の玉木雄一郎代表は22日の記者会見で、「われわれの案もあくまでたたき台。柔軟に修正に応じたい」と語った。 (C)時事通信社