新型コロナウイルスの感染者が増え続ける中、医療現場も仕事の変化に直面している。呼吸器内科以外の担当医も投入し、負担を分散化。患者との接触を減らすため、看護師が入室制限しながら対応する。自らも感染する恐怖と隣り合わせの中、「新規感染者の減少が励み」との声も上がる。
 東京都杉並区の河北総合病院。本院に設けられた新型コロナの専門外来では、1日30人程度を目安に感染者の診察や疑いのある人の検査を実施している。外科や耳鼻科の医師も加わり、作成した計画書を基に交代で症状に応じた投薬やPCR検査を行っている。
 岡井隆広副院長は、現場の精神的な負担は大きいと説明。「どこまでやればいいのか」という問い掛けも寄せられているという。
 着用できる高性能のN95マスクは1人1日1枚。ガウンも不足しているが、発注してもすぐに届かない。「武器がなければ仕事もできない」と語る顔には悲壮感もにじむ。
 一方で、同区内の新規感染者数は先週に比べ、今週は半分程度のペースとなるなど鈍化の兆しも。「右肩上がりだと不安だが、減少すればあと少しの頑張りと思える」と目尻を下げた。
 負担は看護師にものしかかる。「どう自分を、患者さんを守れるか。ストレスは大きい」と話すのは同病院を運営する河北医療財団の永池京子看護統括部長(64)。分院に入院した感染者1人に対し看護師2人が付く。1人が病室に、もう1人は症状を病室の外で聞き取ってパソコンに打ち込んだり、点滴の用意をしたりするなど、入室者を限定しているという。
 医師や看護師の中には、家族への感染リスクを懸念し、病院が借りたホテルの部屋に宿泊し、仕事場との間を日々往復する人も。病床に空きはあるが、永池部長は「感染者が大きく増えると対応できるか不安」と明かし、外出自粛要請に従うなど感染防止への取り組み継続を求めた。 (C)時事通信社