患者にとって「最後のとりで」と位置付けられる3次救急医療機関で、新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、受け入れの停止や制限を余儀なくされた施設が20日時点で少なくとも5都府県10カ所に上ることが25日、全国の自治体へのアンケート調査で分かった。
 停止や制限はないものの、3次救急の受け入れが「逼迫(ひっぱく)している」「負担が大きく、疲弊している」など厳しい認識を示した自治体も9道県あった。救急医療現場の予断を許さない実態が浮かび上がった。
 47都道府県を対象に実施した調査結果によると、大阪府では大阪市立総合医療センターと大阪市立大医学部付属病院が過去に利用した人以外の急患受け入れを停止。大阪急性期・総合医療センター(大阪市)も一定の重症患者に対応を限定した。
 兵庫県内の神戸市立医療センター中央市民病院と県立加古川医療センター(加古川市)では、重症の新型コロナ患者の受け入れを優先し、一般救急は制限した。
 東京都では、東京医科歯科大医学部付属病院(文京区)が感染者への重点対応のため、急患を限定。都は受け入れを縮小している施設が別に1カ所あると説明したが、具体的な病院名は明らかにしていない。都立墨東病院(墨田区)も院内感染により、21日から救命救急センターでの受け入れを停止した。
 愛知県は院内感染などにより、急患の受け入れを制限する救命救急センターが複数あると回答。ただ、「地域で連携して対応しており、ほぼ平時と変わらない」との認識を示した。新潟県も「一部で制限していると聞いている」としている。
 受け入れの現状認識については、北海道が「厳しい」、宮城県は「現場に混乱が生じている」と説明。高知県は「疑い患者の増加対応に苦慮している」と訴えた。一方、「平時と変わらない」「通常対応」としたのは24府県だった。 (C)時事通信社