新型コロナウイルスの感染拡大を受け、疫病よけの信仰がある熊本県山鹿市の八坂神社で27日、鎮静祈願祭が行われた。宮司は江戸時代から伝わる子犬のお守り「犬子ひょうたん」に願いを込め、猛威を振るうウイルスの早期終息を祈った。
 神社は大宮神社の境内社で、疫病が流行した江戸中期、京都の八坂神社から分霊されたのが由来。京都からの帰途、一行についてきた子犬にひょうたんのお神酒を与えたといい、神事の後、子犬が姿を消すと疫病が途絶えたと伝えられている。
 犬子ひょうたんは、「神の使い」とされた子犬がひょうたんを抱えた姿で長さ約4センチ。米粉を蒸して練り、食紅で色を付ける。
 例年は6月の例祭で参拝者に授与されるが、今年は例祭に先立ち、27日にウイルスの終息を祈願。札に県内全45市町村名を記したものなど約120体の犬子ひょうたんを作製し、神前に供えた。
 杉谷博康宮司は「国難に対して神様のご加護をいただき、一日も早い鎮静と普段の生活に戻ることを心から願う」と話した。今年の例祭は行う予定だが、混雑を避けるためひょうたんの授与期間を延ばすという。 (C)時事通信社