【シドニー時事】オーストラリア国立大学(ANU)は30日、新型コロナウイルス関連の「ワクチン」が闇サイトに出品され、高値で販売されているとの調査結果を公表した。現時点で実用化された新型コロナのワクチンはなく、同大は、効果のない偽物ワクチンを入手した利用者が免疫を得たと勘違いして振る舞い、「ウイルス拡散を助ける恐れがある」と警告した。
 調査では、4月に20の闇サイトを調査。12のサイトで、コロナ関連の医薬品や医療用品として計645点が出品されていたことが分かった。半分近くが医療用マスクなど個人防護具で、約3割は抗ウイルス薬をはじめとする治療薬、1割はワクチンをうたっていた。
 ワクチンは高額の出品が目立ち、最も高いものは2万4598豪ドル(約170万円)だった。多くは偽物の公算が大きいが、売り手が違法に入手した臨床段階のワクチンなどである可能性も排除できないという。
 調査に当たったロッド・ブロードハースト教授は「今回のパンデミック(世界的流行)は恐怖に付け込んで利益を得る犯罪の機会になっている」と強調。サイトの遮断を開始するため監視が必要だと指摘した。 (C)時事通信社