新型コロナウイルスの感染拡大で外出自粛が続く中、各地のタクシー会社が買い物や薬の受け取りなどを代行する「お使い」サービスを始めている。人混みを避けたい高齢者らに人気で、2002年から実施している「つつじ観光バス」(群馬県館林市)には他社から問い合わせが相次いでいるという。
 「牛乳は希望の銘柄はありますか」。館林市内の女性(74)宅では4月23日午後、同社の男性運転手(54)が受け取った買い物リストの内容を一つ一つ確認していた。市内のスーパーに向かうと、木綿豆腐や砂糖、キッチンペーパーなどを購入し、再び女性宅へ。商品代金と、買い物代行料1480円を受け取り辞去した。
 同社によると、利用件数はこれまで月1~2件だったが、新型ウイルスの拡大で3月は10件、4月は7件に増えた。基本料金は30分980円で、延長は30分ごとに500円加算される。
 専門紙で取り組みが報じられると、各地のタクシー会社や自治体から採算などの問い合わせが続出。首都圏大手の三和交通(横浜市)をはじめ、福島県いわき市や新潟県長岡市、奈良市などの会社も参入を表明した。
 つつじ観光バスの小磯守正常務は「減少した売り上げの穴埋めはできないが、地域に貢献することで収束後に乗ってもらえれば」と期待を込めた。 (C)時事通信社