新型コロナウイルス初の治療薬となる「レムデシビル」。米国立衛生研究所(NIH)が主導する国際的な臨床試験(治験)には、日本からも国立国際医療研究センターが参加し、国内の患者が投与を受けている。
 レムデシビルは米ギリアド・サイエンシズがエボラ出血熱の薬として開発に着手。細胞を使った実験で新型コロナウイルスの増殖を抑えると報告され、各国で治験が進められていた。
 NIHは4月末、偽の薬を投与した患者と比較して回復が早まる効果があったと中間報告し、米国は緊急投与を認可。これを受け、厚生労働省は審査を大幅に簡略化する特例承認の手続きに入った。
 一方、中国で実施された臨床試験で統計的に意味のある効果がみられなかったとする論文が4月末、英国の有力医学誌ランセットに掲載された。この試験は当初予定していた患者数に達する前に終了しており、人数を満たせば効果を証明できた可能性があるとの見方も出ている。
 NIHの治験でも、死亡率の低下についてはっきりせず、医療の専門家は他の治療薬開発を引き続き急ぐ必要があると指摘している。 (C)時事通信社