新型コロナウイルスの感染拡大を受け、室内で長時間審議することの多い自治体の議会では、密閉、密集、密接の「3密」を避ける対策に本腰を入れている。間隔を空けて座るほか、体育館で開く試みも。総務省はオンライン開催を一部認める通知を出しており、地方議会の姿も変わりそうだ。
 現在多くの自治体では、新型コロナ対策の事業費を盛り込んだ補正予算案を臨時議会などで審議している。静岡市議会は、議員を半分に分け、別室でモニターを見る試みを実施。議案提出や採決では全員議場に入るが、討論などでは半数が別室に移った。議会運営委員長の山根田鶴子氏は「市民に3密を避けるよう言っている議員が3密状態で議事をするのはあり得ない」と指摘。議会運営は「スムーズにできた」という。
 兵庫県議会では、議場の座席を1席ずつ空けて着席。あぶれた県議は会議机と椅子を使うなどして計2時間半の審議に臨んだ。ある県議は「座り心地は悪いが、仕方ない。新型コロナの影響がこんなところに出るとは」と苦笑いするが、長岡壮寿議長は「やってよかった。危機感を持て、議論も活発だった」と話す。
 津市議会は、休館中の屋内総合スポーツ施設で臨時会を開催。バスケットボールコート2面分の体育館に机などを並べて市議や市長ら48人が出席し、補正予算案を審議した。議会事務局によると、新型コロナ対策で開催場所を変えるのは全国でも珍しいという。
 こうした中、総務省は4月30日付で、委員会に限りオンラインでの開催を認める通知を都道府県などに発出。地方自治法上、本会議の出席は「現に議場にいること」とされており対象外とした。大阪市議会は規定を改正し、5月14日開会の定例会で導入できないか調整中。市議の1人は「民間に出勤自粛を求めているのに議会は(自粛)しなくていいのか」と話している。 (C)時事通信社