政府は11日、緊急事態宣言の一部解除を14日に判断するのに伴い、宣言が解除された県同士では移動の自粛を求めない方向で検討に入った。政府関係者が明らかにした。感染拡大が警戒される「特定警戒都道府県」以外の34県などの宣言解除に向け、調整を本格化させる。大規模イベントや接客を伴う飲食店については、引き続き全国で自粛を求める考えだ。
 宣言の期間は今月末まで。政府は14日、新型コロナ対策の専門家会議を開いた後、政府対策本部で可能な県について解除を決定する。
 政府や感染症専門家は、解除を判断する際の数値基準を策定中。具体的には▽直近1~2週間での新規感染数▽集中治療室の病床空き数▽PCR検査の陽性率―などを指標とする案が浮上している。
 「特定警戒都道府県」の多くではなお感染拡大が懸念されるものの、それ以外の34県での新規感染者は、ゼロないし一桁台で推移。「特定警戒」に含まれる茨城、岐阜両県も新規感染者数は激減しており、政府は両県を加えた36県の一括解除も選択肢に検討を進めている。
 ただ、政権幹部は「ここ数日でのクラスター(感染者集団)発生などを注視する」とも指摘。ぎりぎりまで感染状況を見極め、判断する方針。
 政府は緊急事態宣言の一部解除を決定した場合、新型コロナ対策の「基本的対処方針」を改定する。一部解除後も東京都や大阪府、北海道などは引き続き「特定警戒都道府県」と位置付けるとともに、解除地域の再流行にも備える。
 現在の対処方針では全国で都道府県をまたいだ移動の自粛を求めているが、改定後は「特定警戒」と宣言が解除された地域の移動を控えるよう要請。一方で解除地域間での移動については容認する方向だ。
 また、クラスターが発生しているカラオケやライブハウスについては、いわゆる「3密」防止など徹底した感染防止対策を前提に、宣言解除地域での休業の緩和を検討する。 (C)時事通信社