【ロンドン時事】新型コロナウイルス感染阻止のため3月から全土ロックダウン(都市封鎖)が続いた英国で今週、規制の一部緩和が始まった。政府が掲げる「7月までの段階的緩和」の「わずかな一歩」(ジョンソン首相)。対応を誤れば感染第2波を招きかねず、リスクを伴う「出口戦略」は手探り状態だ。
 緩和の第1段階として11日、在宅勤務できない労働者の出勤が奨励されるようになり、13日からは戸外の運動に制限がなくなる。その後は休業中の店舗が6月から段階的に再開され、7月にサービス業の営業も許可される計画だ。
 ただ、完全な封鎖解除は政府の掲げる条件がすべて満たされた場合に限られる。条件は(1)医療体制の余裕(2)死者数の継続的減少(3)感染率の低下(4)防護服の供給確保(5)第2波のリスク回避―の五つ。政府は「1人の感染者からの二次感染者数」が基準値を超過すれば即座に緩和を見直すとしており、計画が予定通り進むかは今後の状況次第だ。
 ジョンソン氏は11日、下院で「われわれの(ウイルスとの闘いの)行程は最も際どい局面に達した。間違った動きは惨事を招きかねない」と述べ、事態を慎重に見極めながら対応していく考えを強調した。
 ユーガブ社が11日公表した世論調査結果によれば、政府の緩和計画を支持する人は44%、不支持は43%とほぼ拮抗(きっこう)。現時点での緩和について「行き過ぎ」との意見は46%、「バランスが取れている」は35%だった。経済活動再開と感染抑止の両立という難題に、国民も戸惑いを感じている状況が浮き彫りになった。 (C)時事通信社