新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言が解除された地域の繁華街では15日夜、解除後初の金曜日を迎えた。飲食店に客が集まり、にぎわいが復活する兆しが見られた。
 飲み屋が軒を並べる名古屋市中区の伏見地下街。宣言前はサラリーマンらでにぎわっていたが、午後6時を過ぎても人影はまばらだった。500メートルほど離れた同区栄の繁華街も、ギョーザ店の店員が所在なげに、マスク姿の通行人を眺めていた。
 一方、路地裏に入ると、サラリーマン風の男性が路上に並べたテーブルで盛り上がっていた。会社の同僚という20代の男女3人組は、午後7時以降も酒を注文できると聞き、「おー」と歓声。「開放感がある。この日を待ちわびていた」と話した。
 午後7時を回ると、通行人も増えてきた。座席数を半分に減らして営業していた日本酒とマグロが看板メニューの居酒屋「十八代光蔵」。同僚2人と飲んでいた男性は「家飲みばかりでは疲れちゃう」と赤ら顔で話した。
 スナックやクラブが立ち並ぶ通称「錦3丁目」は、対照的に閑散としていた。看板やビルに電灯はともっていたが、行き交う人は少なかった。
 北陸随一の繁華街として知られる金沢市片町。歩く人の姿はまばらだったが、予約客で埋まる居酒屋もあった。従業員の30代男性は「常連の客が気を使って来てくれた。元気に営業していきたい」と笑顔を見せた。
 午後7時ごろ、中心部から少し外れた欧風料理店「タブリエ」に客は1組だけだった。店主の安井一博さん(55)は「人が戻る感じがしない」としながらも、「それでも明かりをつけて頑張っているとアピールしたい」と意気込んだ。
 帰宅途中だった50代の男性会社員は「店が開いてうれしいが、まだおおっぴらに飲みに行ける感じではない」と路線バスに乗り込んだ。 (C)時事通信社