自民党は19日、マイナンバーと個人の預貯金口座のひも付けを義務化する提言案の骨格をまとめた。関連法案を来年の通常国会に提出するよう政府に求める。新型コロナウイルス感染拡大を受けた国民への10万円給付が混乱していることを踏まえ、将来の災害などに備えた現金給付の円滑化を目的として掲げる。ただ、口座情報を国が把握することへの国民の抵抗感は根強いとみられ、党内には難航を予想する声もある。
 党プロジェクトチームの座長を務める新藤義孝元総務相は19日、岸田文雄政調会長と党本部で会い、提言案を報告した。この後、記者団に「ひも付けは長年の課題だ」と実現に強い意欲を表明。党の動きを受け、高市早苗総務相は記者会見で「前向きに検討したい」と述べた。
 マイナンバーと預貯金口座をリンクさせる制度は2018年1月に導入されたが、実際の対応は預金者の任意だ。生活保護の不正受給や脱税を防止する狙いもあるが、内閣府によると利用は広がっていない。自民党の動きには、現金給付が円滑化されるメリットを国民が実感できるこの機会に、義務化を一気に進めたいとの思惑がにじむ。提言案は、マイナンバーカードを運転免許証として活用するなど、機能拡充案も盛り込んだ。 (C)時事通信社