新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言は、関西3府県の解除と首都圏4都県・北海道の継続が決まった。直近1週間の新規感染者数は、3府県は解除の基準をクリアしたが、東京などが満たさなかった。空き病床数が増え、医療体制は改善しつつあるものの、専門家は再流行への備えの必要性を強調しており、マスク着用や手洗いの習慣化が求められる。
 政府は解除について、感染状況や医療提供体制、監視体制を基に判断するとしていた。感染状況については「直近1週間の新規感染者数が10万人当たり0.5人程度以下」を目安に挙げた。
 14~20日の1週間でみると、大阪は0.17人、京都・兵庫は0.03人で目安を大きく下回った。4都県では埼玉、千葉が0.5人を下回ったが、東京は0.55人、神奈川が1.07人、北海道は0.68人だった。全国知事会は経済圏ごとの判断を求めていた。
 一方、感染者向けの医療体制は改善が続く。厚生労働省によると、コロナ患者用の空き病床率は、1日時点では全国で6割強だったが、約2週間で約8割まで回復。逼迫(ひっぱく)していた東京でも、1割未満から6割に上がった。
 重症者用に限ると、東京では病床400(15日時点)に対し、重症者は52人(13日時点)。神奈川も89床に対し34人。全国では2356床に対し251人で9割近くの空きがあるようだ。
 ただ、宣言の解除、継続にかかわらず再流行への懸念は強い。政府の基本的対処方針等諮問委員会のメンバーは「季節性のインフルエンザと異なり、夏に感染リスクが下がるわけではない。行動の緩みで6月以降の感染リスクは上がる」と指摘。「市中感染が続く中、新規感染者数がゼロに見えても、今後どこでクラスター(感染者集団)が発生してもおかしくない。それを前提とした備えを進めるべきだ」と話した。 (C)時事通信社