パチンコ依存症経験者の6割が、新型コロナウイルス対策で居住地のパチンコ店が営業自粛した場合に別の都道府県に行くと考えていることが、公益社団法人「ギャンブル依存症問題を考える会」の調査で分かった。10万円の特別定額給付金についても、ギャンブルで費消することへの懸念が強かった。
 調査は6、7日にインターネット上で実施。依存症から立ち直った人216人と、同会などが支援する依存症者の家族292人が回答した。
 それによると、元依存症者の69.9%が「(克服前なら)不安をギャンブルで払拭(ふっしょく)していた」と回答。地域のパチンコ店が閉まった場合でも、60.5%が「都道府県をまたいでも開いている店を探して行っていた」と答えた。同会の田中紀子代表は「駄目だと思いながらも自制が利かないのが依存症。営業再開後に症状が悪化する恐れもあり、家族は早めに相談機関に行くべきだ」と話す。
 克服前に特別給付金を受け取っていたら「ギャンブルに使ったと思う」と答えたのが70.3%。その3分の1は自分の分だけでなく、家族分の給付金まで使う恐れがあると回答し、「やめて10年たったが、10万円を手にしたらギャンブルをしないという自信がない」との意見も寄せられた。
 家族へのアンケートでも、ギャンブル依存症の人が世帯主の家庭では、約半分が給付金の受け取りや使い道に不安があると回答。このうち預金通帳やカードの没収や、別居などの浪費されない対策が取れていたのは約3割しかいなかった。
 田中代表は「話し合いすらできず、全てなくなるとあきらめた人も多い。家庭内暴力と同じく、ギャンブル依存症でも妻や子供の分は振込先を分割することを認めるべきだ」と訴えている。 (C)時事通信社