厚生労働省は、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、外出自粛などのストレスによる児童虐待リスクや、両親らが感染した際の子どもの一時保護といった支援ニーズに的確に対応できるよう、児童相談所(児相)の体制強化を後押しする方針を固めた。職員の配置増などに取り組む自治体を対象に、補助金の単価を引き上げる方向だ。関連経費として約40億円を2020年度第2次補正予算案に盛り込む。
 具体的には(1)子どもや保護者を直接支援する児童福祉司、医師や看護師、弁護士ら職員の増強(2)相談窓口の新設―などに取り組む場合、補助金拡充の対象とする方向。さらに、地域全体での見守り強化のため、子ども食堂の運営や子どもの家に食事を届ける活動を手掛ける民間団体にも財政支援をする。
 厚労省は、保護者が新型コロナに感染し、他に面倒を見られる親族がいない子どもについて、必要に応じて児相で一時保護するよう自治体に要請している。また、全国の児相で1~3月に対応した虐待相談件数をまとめたところ、いずれの月も前年比で1~2割増加したことが判明。同省は新型コロナに伴う外出自粛などとの関係は不明だと説明しているが、家庭で過ごす時間が長くなり、虐待増加を懸念する専門家の見方もある。
 こうした事情を踏まえ、厚労省は児相に対し、学校や民間団体と連携しながら、支援が必要な子どもの状況を少なくとも週1回は確認するなどの見守り強化を求めている。児相が十分に対応するには体制づくりが課題となるため、自治体への財政支援を手厚くする。 (C)時事通信社