◇中小給付金1.9兆円追加
 政府は2020年度第2次補正予算案で、新型コロナウイルス感染拡大で打撃を受けた中小企業や個人事業者を対象とする持続化給付金の追加費用として1兆9400億円を計上した。1次補正で確保していた約2兆3000億円を積み増し、支援態勢を強化する。
 営業休止の長期化を踏まえ、持続化給付金は1日の運用開始直後から申請が殺到。前年と比べ売上高が半分以下に減った月が一月でもあることが条件で、減少分を上限に法人に最大で200万円、個人に同100万円を支給する。政府はフリーランスの受給要件を緩和したり、今年創業した新興企業も対象に含めたりすることで制度を使いやすくする。
 ◇農家の販路開拓、生産性向上支援
 農林水産省は、飲食店休業の影響を受けて農産物販売が落ち込んでいる農家の販路開拓などを後押しするため、新たな補助金制度を創設し、200億円を計上した。生産基盤を維持し、最新の農業機械導入などを通じて生産性を引き上げる。農林漁業の事業者に最大150万円を補助する。
 世界的な新型コロナウイルス感染拡大に伴い訪日外国人客が激減。和牛やメロン、マグロなど高級食材は行き場を失い苦戦している。販路拡大に取り組み、生産性を高めて経営改善を目指す意欲ある農家らを幅広く支援する。
 ◇授業料減免を支援
 新型コロナウイルスの影響で家計が急変した世帯の学生に対し、大学が独自に行う授業料減免を支援する。国立大・国立高専は減免分の全額、私立大は3分の2、専門学校は2分の1を補助。私立の小中高校が行う減免も補助する。2次補正予算案に153億円を計上した。
 コロナの影響でアルバイト収入が大幅に減少し困窮する学生への支援では、1次補正予算の予備費約530億円を充て、1人10万円または20万円を給付する「学生支援緊急給付金」も創設した。
 ◇臨時交付金2兆円増額
 自治体向けの地方創生臨時交付金を2兆円増額し、第1次補正予算と合わせて3兆円を確保した。医療体制の充実や地域経済の活性化といった幅広い分野で、地域の実情に応じて活用でき、全国知事会などから拡充を求める声が強まっていた。
 1次補正では人口や財政力に加えて、感染状況を考慮して配分。休業要請に伴う「協力金」として活用する自治体も多い。政府はテレワーク促進をはじめ、「新しい生活様式」への対応に充ててもらうことを想定している。
 ◇少人数授業で教員3100人加配
 各学校の最終学年となる小学6年と中学3年の授業の遅れを取り戻すため、教員3100人を加配する。新型コロナウイルスの感染拡大防止でクラスを二つに分けるなど、少人数編成で授業を行う小中学校を対象とする。退職教員らに協力を求める方針だ。
 補習の学習指導員は6万1200人、学校業務を補助する「スクール・サポート・スタッフ」は2万600人を追加配置し、学校再開を支援する。教員の加配を含む人員体制強化に計318億円を計上した。
 ◇文化・スポーツ継続を支援
 新型コロナウイルスの影響で活動自粛を余儀なくされた文化芸術やスポーツの団体、フリーランスの芸術家や選手らに対し、最大150万円を支給する。活動継続や技術向上、感染症対策の支援が目的で、509億円を計上した。
 個人には簡素な申請で1人20万円程度を給付し、動画の配信や自宅を稽古場に改修するなど活動の発展に寄与する取り組みは増額する方針。団体は小規模事業者が対象となる。中・大規模事業者については別途、収益力強化につながる事業を支援する。
 ◇テレワークを推進
 新型コロナウイルス流行に対応し、テレワークや遠隔教育・医療を推進するため、全国での光ファイバー回線網整備に502億円を計上した。回線網を敷設する市町村や民間企業に補助金を交付。山間部や離島といった未整備地域のほか、学校や病院周辺などでの普及を促進する。
 また、全国各地のテレワーク相談窓口の強化に3億円を計上。企業が電子書類を作成したことを証明する社印の電子版「eシール」を来年度にも制度化するため2億円を措置する。 (C)時事通信社